【9月入学】学年区切りはどうなる?メリットとデメリットをわかりやすく
![学年の区切り](https://topspeed.life/topspd/wp-content/uploads/2020/05/gakunen_kugiri-eye.jpg)
新型コロナウィルスの影響による休校で遅れている学習の遅れを解決する方法として、9月入学・始業にしてはどうかと言う案が大きく取り上げられています。しかしよく考えてみると、誕生日による学年の区切りがどうなるのかと言うことについて、心配の声が聞かれるので、現在考えられている案をご紹介しています。
新型コロナウィルス拡散防止のために緊急事態宣言が出されて、多くの学校が休校となってしまいました。数ヶ月の学習の遅れを取り戻す方法として、これを機会に9月入学・始業にしてしまおうと言う案が持ち上がっています。
![](https://topspeed.life/topspd/wp-content/uploads/2020/04/beer_run_60.jpg)
西村経済再生担当大臣、小池知事、吉村知事も賛成なようです。
ここで一つ疑問が・・・
![](https://topspeed.life/topspd/wp-content/uploads/2020/04/girls_icon.jpeg)
4月から8月生まれの子どもは、もう一度同じ学年やり直し?
確かに、9月入学のメリットは大きくこの機会に大改革を行うのは良いですが、実際問題学年がどういう区切りになるのかが不明ですよね。
いまテレビなどで論じられている案と、海外の多くの国で採用されている区切りをご紹介します。
9月入学・始業のメリット・デメリット
![ランドセルの女の子](https://topspeed.life/topspd/wp-content/uploads/2020/05/randoseru.jpg)
9月入学・始業のメリット
学力保障
新型コロナウィルスによる休校で、本来4月から学ぶべき内容が十分できていないか、公立学校では全くできていません。遅れを取り戻す必要がなくなり、きっちり1年かけて学習ができる
国際標準に近づく
海外では秋入学制度が多く、日本でも9月入学・始業になれば海外の学校への接続がしやすくなり、留学などグローバルな学びが充実できる上に、逆に海外からの留学を受け入れやすくなります。
比較的受験シーズンのトラブルが少ない
1月から3月にかけて受験が行われますが、この時期は大雪が降ったり、インフルエンザが流行したりで、人生の大切なハードルを迎えるには少しハードです。
それに比べ春だと、その心配が少なくて済みます。
9月入学・始業のデメリット
学校の卒業時期が変われば、新卒を採用する企業の対応も必要でしょうし、行政の会計年度のズレをどのように解消しないといけないかなど、社会システムの対応と言う問題が数々出てくるでしょう。
しかし、それは事務処理的な内容のものが多く、大変かも知れませんが取り組めばできないものではないと考えます。
それよりも一番の問題は、現在すでに小中高、大学の生徒たちの、学年を区切りをどうするかという問題の方が大きいような気がします。
9月入学で学年区切りは、どうなる?
![考える女性](https://topspeed.life/topspd/wp-content/uploads/2020/05/think_woman.jpg)
現在:誕生日が4月2日〜翌年4月2日が1学年
現在は、行政の会計年度に合わせて学校教育法で次のように1学年が定められています。
学校教育法施行規則
第五十九条 小学校の学年は、四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
ここでは、4月1日から翌年3月31日に終わると記されていますが、法律では満六歳に達するのが前日の24時とされるので、4月1日生まれは早生まれというややこしいことになっています。
![](https://topspeed.life/topspd/wp-content/uploads/2020/04/beer_run_60.jpg)
うるう年の2月29日生まれの人のことも考えての法律なので、変わることはないでしょう。
ただし、以降の説明はややこしくなるので、これは省いて説明します。
案1:誕生日が9月1日〜翌年8月31日が1学年
メリット
- 9月入学の場合、1番シンプルでスッキリする。
デメリット
- 半年のタイムラグが発生する。
- 移行する年に在学中の生徒の約半分(4月1日〜8月31日生まれの生徒)が、もう1度同じ学年をやり直すことになる。
案2:誕生日が4月2日〜翌年4月1日が1学年
メリット
- 現行の通りなので、コロナウィルス禍で遅れてしまったタイミングで授業を再開するだけで済む。
デメリット
- 約半年のタイムラグが生まれる
海外では:誕生日が1月1日〜12月31日が1学年
メリット
- 非常にシンプルである
- もう一度同じ学年をやり直す生徒は「案1」より少ない(早生まれの生徒のみ)
デメリット
「案1」より少ないとはいえ、もう一度同じ学年をやり直す生徒が出てくる
学校スポーツにも大きく影響が出る可能性がある
![高校野球部](https://topspeed.life/topspd/wp-content/uploads/2020/05/highschool_baseball.jpg)
![](https://topspeed.life/topspd/wp-content/uploads/2020/04/beer_run_60.jpg)
この問題をこのブログで取り上げた理由は、部活がどうなるかが気になったからです。
9月入学にした場合、海外の例を見てみると7月から夏休みに入って、そのまま9月から次の学年、もしくは卒業ということになります。
つまり、真夏に行われる「夏の高校野球大会」は現実的に2年生以下が出場する大会になってしましまいます。
また、インターハイや、インカレなど秋の大会も、入学してすぐのタイミングでは1年生の出番がなくなってしまいます。
中学、高校では春に行われる大会は「新人戦」や「新チームでの初大会」といった印象が強く、その意味合いも大きく変わってくるでしょう。
最後に
4月入学を9月入学にするという大改革において、スポーツはその一部にしか過ぎないかも知れませんが、部活動をしている生徒たちにとっては、大きな問題です。
どのように変わるのかは筆者も追っかけて見て行く予定です。
![](https://topspeed.life/topspd/wp-content/uploads/2020/04/beer_run_60.jpg)
何か追加情報あれば、どんどん追記していきますね。